ひらきなおり日記

ロスジェネのライフ

答えじゃないが、良いコピーを量産する方法

ひさびさにブログを書く。

半年ぶり。その間、何をしてたかって。

仕事では、担当が企業サイトの運営からWeb広告の制作に変わって、社風は変わらずだがちょっとした変化があった。あと、マンション購入を本気で検討していて、不動産の勉強をちょっとしていた。でも、コロナのおかげでリーマンショック以来の不景気に陥ってるというし、円高ドル安になる日も近いから、ドル買い資金も手元に置いておかなくては、と思い、今は活動を休止している。

 

今回の本題は、Web広告担当になって驚いたこと。

Web広告担当と言っても、PDCA回すプランナーやディレクターというよりコピーライターとしてCTA(Call to action)を増やすことを要求されている。

個人的には、Web広告はそんなに場数を踏んでいないので不安だった。チームメンバーに相談すると、新しく入ったプロジェクトチームには、若手育成のための研修が頻繁に行われていており、コピーライター研修なるものもあるので、そこに参加するよう勧められた。

「え?今頃??」と若干顔が引きつったが、協調性ゼロの私をチームの一員に迎えてくれた人のアドバイスを拒否する訳にもいかず「はい!参加します!!」と元気よく返事した。

 

私は、一応コピーライターの肩書きを持っていた経験はあるが、コピーライターの学校に行ったことがない。

某広告専門出版社が主催するコピーライターの学校に体験入学をしたとき、

コピーを勉強するだけで15万円(当時)かかるなんて…紙とペンだけあったらできるやん…

そんな投資して、なれる保証もないし…

ということで、結局行かなかった。もう、15年以上前の話だが。

現役の大手広告代理店のコピーライターが講師をしている、というのが宣伝文句だった。

ということは、この人たちと仕事をする機会を作って、その中から技を盗めばいいじゃん。それができないなら才能がないってことで諦めたらいいじゃん。

という結論に至ったのである。

あれから15年超。紆余曲折はあったものの、当時講師だったクリエイティブディレクターと同じ部署に所属している。キリッ(`・∀・´)

 

コピー100本とか言ってる奴、オワコン

さて、新卒軍団に混ざってコピーライター研修に参加した。

そこで見たものは…

あの体験入学したときと同じような光景。15年以上前と同じような光景。

  1. お題が出る
  2. とにかく書く
  3. 講師に見せる
  4. 表現の部分だけ評価

私はこの光景を見ていて、腹わたが煮え繰り返った。

未だにこんな教え方しているの?と。生徒はただ見せて、良い、悪いだけ聞く。そして先人たちが作った名作コピーを紹介して終わり。それじゃあ、100本書いても上達しないよね。100本書いたら、絶対1本は採用されるなんてロジックはない。私だったら、ただ闇雲に書いても無駄だからやめとけ、と言いたい。

 

じゃあ、どうするか。

講師は、どうやってこと言葉を考えたか、工程を聞くべきだし。コピーの設計方法について教えるべき。

コピーは自由度が高い表現手段だから、パッと見せられても「?」となる人も少なくない。だからこそ、意図となる一文が必要。それがちゃんと言えるかどうかで説得力が違ってくる。

私も駆け出しの時は、のっけから、闇雲に、コピーを書いていた。でもただただ疲れるだけでアップデートしないし、次も同じことをするとやんになっちゃう。

それに年取るごとに、プランニングとかディレクションとかコピー書く以外の業務も増えていくので初心の気持ちは大切だが、初心を同じようにやっていてはらちが明かないのです。

で、編み出した技がコレ↓

 

コピーを書く前にやること
  • 課題は何かを知る(クライアントが何をどう売りたいかを知る)
  • クライアント企業研究を徹底する(公式で企業理念、歴史・沿革、商品、売り上げは最低でも見るべき。あと検索で周囲からの評価)
  • 競合他社リサーチ(競合と同じことを言っては元も子もないんで、差別化できるところ探す)
  • ターゲットの決定とターゲットのペルソナ分析(ターゲットがどんなものを欲しがっているか
  • ターゲットの暮らしぶりの妄想(年収はどれくらいか、朝から夜までのルーティン、何を買うか、何を食べるかなど1日の生活ぶりなど)
  • ターゲットが商品を手にしたときの変化を妄想

できれば、対象商品を試しに体験できるのがベストだが、それができない場合は、とにかく妄想を描きまくる。

ちなみに、体験できた場合、自分だけの感想ではなく、お店の人に「これって人気なんですか?」と質問して見たり、実際使っている人の感想など、セルフ定性調査すると、意外な答えが返ってきて面白いことも。

いざコピーに着手
  • 方向性を3〜5方向決める(企業側発信、商品の特長、ユーザーメリット、ユーザー体験例、ユーザー視点、決済者視点など)
  • 広告以外でよく最近よく使われる言葉をリサーチして、それと結びつけられるか(SEO意識)
  • 真反対の言葉を連想してみる。(例えば、メリットがパーソナル対応だったら、その逆の団体・みんな同じ対応など)
  • 口に出して読む(リズムがあるかチェック)

むりくりにでも100本書かないといけなくなった場合、方向性が5つあると、5方向×20=100本になるので、言い方違いだけのコピーが並ぶより個性が出るし、書きやすい。

口に出して読む、はなかなかしないかもしれないが、読むことで印象に残るか残りにくいかわかってくる。リズムが悪いと、覚えられにくいかな〜ということでボツにしたりする。

やってはいけないこと
  • 無理やり造語を作ること(検索しても出てこない言葉はNG)
  • 「、」が多い文章(プツプツ切れる文章は読みにくい)
  • 一文が長い文章(だらだら続く文章は疲れる)
  • いつの間にか説明になってるコピー(so what?と思わせてはダメ)
  • 否定から入るコピー(例えば、ダイエット商品のコピーで「太ることは問題だ」とか。太ることが本当に悪かと言えばそうではないから。普段、ネガに捉えられがちな言葉は、本当にネガなのか問うべき)

以上を踏まえてコピーを開発していくと、自ずと50本、100本近くはスピード感持って書けるはずなのである。

それに開発経緯を企画書に落とし込めば、プレゼンもしやすい。

 

良いコピーが机上で作られることは稀

そして経験談になるけれど、良いコピーは机上で生まれることは稀である。

大体、料理をしているときやお風呂に入っているとき、掃除しているとき、移動しているときに思い浮かんだりする。

なので、個人的には、机上での作業は2〜3時間(パワポで資料を作る時間含む)、それ以外で考える時間を多めにとるというのが、スピード感持って良いコピーを開発できる方法だと思っている。

 

若手に種明かしをしない社員

「なんで種明かしをしないんだよ!」

それが、このコピー研修の感想だ。新人生徒たちのコピーは、どんな風に書いたらいいのかわからないがとにかく書いた、というのが見え見えのコピーばかりだった。そして、講師に媚びるような奇をてらったものも少なくなかった。

そして、彼らは10年以上前に良しとされていた名作コピーを見せられる。

市場も媒体も見せ方も古い、だけど名作コピー。

 

これからは経験よりも学習がモノをいう時代

こんなところで時間潰しているんだったら、コピーや情報設計、マーケティングの本を漁った方がマシ。

コピーのゴールは、知らない人が見て関心持って、行動してもらえる(心を動かすだけじゃダメ)ことなのだ。

これからのコピーライターはことばを開発するだけじゃなく、情報設計からマーケティングまで網羅しないといけない。そうなるとコピーを書く時間が少なくなる。だからこそ、早く良いコピーを書く方法を知って、ベースを固めるべきなのだ。

コピーであれ、デザインであれ、何にでも言えることだけど表現方法に答えはない。けれど、基本無くして応用はできない。答えを見つけるのは誰でも苦しい。苦しんでいる自分が何をすべきか。それは、答えを導くための方程式を早く知ることで、時間(経験)が解決してくれる訳ではないのだ。