ひらきなおり日記

ロスジェネのライフ

Tokyo art book fairの敷居が高すぎて、アプリ「base」をマジマジと見つめてしまった

先週、Tokyo art book fairに行ってきました。

tokyoartbookfair.com

Tokyo art book fairとは、2009年から始まったアート系出版に特化した日本最大のブックフェア。

もともとzinemateという個人のリトルプレスを交換しあうイベントから派生したのが始まり。そのため自費出版や無名に近い作家たちの本を販売する独立系出版社が中心で、イメージでいうとコミケのアート版。とはいえ、この光景が年々変わってきている感じがする。大手の参入もあったりで、すごく敷居が高くなっているような。有名な著者が営業にきてサインをしているような。そして「これ蔦◯書店とかヴィレバンで売ってんじゃん…」「Amazonで買えるじゃん…」という本が並ぶ。決してここでしか買えない、というのが少なくなっている。

その理由は、おそらく出展料金だろう。

tokyoartbookfair.com

出版社、ギャラリーで

Table (1,800 x 600 mm): 48,600円 (税込)〜

個人、独立系出版社で

1/2 Table (750×450 mm) [4 Days] : 27,000 円(税込)〜

絶対に少人数の参加では難しい金額である。

このブックフェアはアメリカで始まり、台湾や香港でも開催されていて、海外からも出展が多くあった。今年は台湾や香港が多かった気がする。 

人気の作品は、やはり…

たくさんの人がごった返す中で人気のブースはやはり人気作家が在籍しているところ。

そこはサインをもらいたいファンで行列ができていた。暇そうなところは、海外から出展している出版社(特にアメリカ)。本が大きく価格が高い上に、英語だからというのが理由だろう。そんな光景を見ていると、もはやお金のない作家のモチベーションを下げるように思えた。リトルプレスなんてもともとお金のない人間がガリ版紙に印刷してホッチキスで止めて売り始めたのが始まりなのに。(ちなみにzineは客が価格を決めるという仕組み)

時代変われば売り場も変わる

その時ハッと浮かんだのが、アプリ「base」である。

thebase.in

 baseは一見メルカリやラクマに似ているけれど、既製品の売買というよりどちらかというと簡易のネットショップが立ち上げられる。イベントで出展しているようなケータリング雑貨などのアプリ版というか。なので、出店の大半は手作りの雑貨やアクセサリー、洋服、そしてリトルプレスを販売できる。しかも写真を添付し価格、テキストを入力して終わり、というだけでなく、数あるテンプレートからオリジナルデザインのショップサイトが作れたりする。それに、撮影した商品をインスタにアップして販促に繋げられるアプリも用意されている。買うアプリ、売るアプリ、インスタに載っけるアプリ、とアプリのダウンロードがそれぞれに違うのでDLがちょっと面倒だが、設定方法は従来のメルカリやラクマと変わらないし、入力フォームもわかりやすいので、いたって簡単。

成功のカギは自分の立場が今どこかを知ること

art book fairとbase。二つの売り場を比較して見えてくるのは、作者に合った売り方である。有名作家や知名度のある出版社は、art book fairに出展するべきだが、まだまだ認知が低い、もしくは無名の作家が出展すると相当インパクトがなければ失敗する可能性が高い。しかし、有名作家がbaseを利用すると「なんで?」と思われるだろう。そこは、自身のブランドに対する意識の問題である。

有名でも無名でも売り上げに大差ないのでは?

とはいえ、売り上げはどうか。こればっかりは、どちらもコンセプトに左右されるとしか言いようがないが、そのことを抜きにしても大きな差はない気がする。

art book fairは、まず一人で進行するのが難しい。たとえ個人で出展したとしてもブースエリアの問題だとか、何かしら主催スタッフとのやりとりがある。そしてスペースだけでなくテーブルや周辺の飾り付け、何より作品の印刷などコストがかかる。しかし、知名度がある程度あれば、開催3日間で元が取れるだろう。baseは、コストと時間はかからないものの、相当インパクトがなければ売れるまでに時間がかかるだろう。

 

人、時間、経費。この3つを比較すると、どっちもどっちである。ただ、今の自分はどちらが合っているか。そこを客観的に見極めることがうまく軌道に乗せるための第一歩な気がする。